二代 米川 敏子(よねかわ としこ)
《生田流箏曲》
※受賞時は前名の米川裕枝(よねかわ ひろえ)。2007年8月、二代米川敏子を襲名。
[贈賞理由]
米川裕枝さんは、古典から現代曲にいたるまでの箏曲の分野で、その安定した実力でおおいに力を発揮している一人である。幼少より、人間国宝である母米川敏子から生田流箏曲、地歌三絃の指導を受け、恵まれた環境で古典の基礎を身につけた。その後作曲の基礎を乗松明広に師事して作曲にも意欲を示し、また海外の公演にも積極的に参加、その芸域を広げた。近年は、自らのリサイタルの開催とともにグループ「新しい風」、日本の文化を考える会「季座」のメンバーとしても積極的に活躍、「箏曲」といった枠をこえた活動も注目されている。
この様に、米川裕枝さんは古典の安定した演奏に加え、現代邦楽の分野における活躍、また他分野との交流などに幅の広い活動を示している。
[受賞者の芸歴]
幼少より母、米川敏子(現人間国宝、(社)日本三曲協会会長)から箏曲、地歌三絃の指導を受ける。
1973年 NHK邦楽技能者育成会18期卒業。
1977年より 韓国、フランス、中国、イタリア、ドイツ等にて演奏旅行実施。
1986年より 「米川恵美・米川裕枝ジョイントリサイタル」開催(1992年まで7回の演奏会開催)。
1989年 国際交流基金より派遣されソ連で演奏。
1992年 国際交流基金より派遣されフィンランド、スウェーデン、デンマーク、アイルランド演奏。
1994年 国際交流基金より派遣されスイス、オーストリア、ポーランド、ベルギーで演奏。
1995年 平成6年度芸術選奨文部大臣新人賞受賞。ハンガリー、ポーランドにて演奏。
1996年 「米川裕枝箏・三弦リサイタル」の演奏により文化庁芸術祭優秀賞受賞。
1997年 「’97 米川裕枝箏・三弦リサイタル」開催。