佐辺良和(財団賞)佐辺  良和(さなべ よしかず)
《琉球舞踊家、組踊立方》

[贈賞理由]
6歳で琉球舞踊の名手、又吉世子に入門、修業20年の節目に初リサイタルを開催、古典・雑踊・創作舞踊に新鮮な表現と存在感をみせ、新進気鋭の琉球舞踊家の位置を確実にした。また、学生時代から伝統組踊に取り組み、女形芸に出色の才能と輝きをみせ、いまや沖縄芸能界屈指の若き女形として注目を集め、その第一線で多彩な活躍を示している。沖縄伝統芸にむかう真摯な姿勢は、芸の熟成を予感させ将来に大きな期待をいだかせる。

[プロフィール]
琉球舞踊世舞会 師範、伝統組踊保存会 伝承者、琉球舞踊保存会 伝承者。
沖縄伝統組踊「子の会」事務局長。

1980年4月 沖縄県那覇市生まれ
1986年6月 琉球舞踊世舞会 会主 又吉世子に師事
1999年4月 沖縄県立芸術大学 音楽学部邦楽専攻 楽劇コース入学
2005年3月 沖縄県立芸術大学 大学院音楽芸術研究科 舞台芸術専攻修了
2005年4月 琉球舞踊 世舞会 教師免許取得
2008年3月 国立劇場おきなわ 第一期 組踊研修 修了
2012年8月 琉球舞踊 世舞会 師範免許取得
2012年8月~12月 韓国総合芸術大学 招聘教授(琉球舞踊)
2013年4月~ 沖縄県立芸術大学音楽学部 琉球芸能専攻 非常勤講師(組踊)

「沖縄タイムス芸術選賞」新人部門・舞踊グランプリ(2001年)、古典舞踊部門・奨励賞(2007年)、演劇部門・奨励賞(2011年)など受賞多数。

将来を嘱望される琉球古典芸能の担い手として、女形、立役ともに定評があり、「国立劇場おきなわ」の組踊公演、琉球舞踊公演、沖縄芝居公演をはじめ沖縄県内の各劇場で活躍するほか、国立劇場(東京)、横浜能楽堂など全国各地の琉球古典芸能公演、および海外公演にも参加する。後進の指導や学校公演にも積極的に取り組んでいる。

[舞台歴]

1999年 6/24 NHK芸能花舞台『琉球王朝・雅に舞う』 〈浜千鳥〉
11/12 『琉球芸能公演』(水戸芸能館コンサートホール) 〈前之浜〉
2000年 6/23~7/8 G8サミット記念『沖縄芸能団 欧州公演』(ドイツ・イギリス) 〈若衆ゼイ〉 「万歳敵討」供役
7/22 G8沖縄サミット 首脳夫妻社交夕食会(首里城御庭) 〈四つ竹〉
2001年 3/10,11 国立劇場(東京)第9回琉球芸能公演『琉球王朝の芸能 戌の御冠船躍』 〈若衆笠踊・四つ竹・若衆ゼイ〉
2004年 1/23 国立劇場おきなわ開場記念公演 〈若衆笠踊〉
2005年 1/22 県立芸術大学大学院 修士演奏会 「執心鐘入」宿の女役
6/18 第一回ひとり舞 佐辺良和教師免許披露公演(郷土劇場) 『黄金・あら穂花』
2008年 3/8 国立劇場おきなわ 第一期組踊研修生修了公演 「花売の縁」薪取り役
5/24 「沖縄タイムス芸術選賞」琉球古典舞踊部門奨励賞受賞者公演(浦添市てだこホール) 〈花風〉
6/21 国立劇場おきなわ 第42回琉球舞踊公演『男性舞踊家の会』 〈加那よー天川〉
9/13,14 国立劇場おきなわ 第23回企画公演 「嵐花~朝薫と朝敏」チラー役
9/27 沖縄タイムス創刊60周年記念(桜坂劇場ホールA) 新作組踊「十六夜朝顔」虎千代役
2009年 1/24,25 国立劇場(東京) 琉球芸能公演『おきなわ芸能の今、そしてこれから』
〈湊くり節・高平良万才・金細工〉 「真珠道」村人四役
6/14 組踊保存会復活公演(国立劇場おきなわ) 「雪払」思鶴役
10/17 国立劇場おきなわ 第36回公演 「束辺名夜討」兼城若按司
11/21 国立劇場おきなわ 第6回研究公演 「さかさま執心鐘入」若松役
12/27 琉球史劇「薩摩侵攻」浦添里之子朝盛役(沖縄タイムス社主催、国立劇場おきなわ)
2010年 1/23 国立劇場おきなわ 第38回組踊公演 「大川敵討」原国金松役
2/28 第10回地域伝統芸能まつり(NHKホール) 「二童敵討」鶴松役
7/10,11 国立劇場おきなわ 第9回普及公演 歌劇「御書院若衆」平敷屋朝敏役
8/7 国立劇場おきなわ 親子の為の組踊鑑賞教室 「二童敵討」鶴松役
11/27,28 国立劇場おきなわ 第7回研究公演 沖縄芝居「執心鐘入縁起」譜久村里之子役
2011年 3/5,6 国立劇場(東京)第14回琉球芸能公演『組踊と創作舞踊』 〈月下の戯れ・獅子舞・渡んじゃー舟〉
5/28,29 国立劇場おきなわ 沖縄芝居公演「多幸山」蒲太役
7/23,24 国立劇場おきなわ 企画公演 歌舞劇「首里城物語」舞踊振付
9/30 伊良波尹吉生誕125周年記念公演 (与那原町社会福祉センター) 「奥山の牡丹」三良役
2012年 1/12 国立劇場おきなわ 企画公演 新作組踊「サシバの契り」カナスミガ役
1/21,22 国立劇場おきなわ 組踊公演 「手水の縁」玉津役
4/1 『組踊 伝統と創作』(沖縄芝居実験劇場主催、世田谷パブリックシアター)
新作組踊「花の幻」オミト役
6/9,10 国立劇場おきなわ 沖縄芝居公演 「伊江島ハンドー小」加那役
6/30 国立劇場おきなわ 琉球舞踊公演 男性舞踊家の会 〈赤馬節・日傘踊り〉
8/11 国立劇場おきなわ 普及公演 組踊「女物狂」母親役
2013年 2/9 国立劇場おきなわ 組踊公演 「矢蔵之比屋」乙樽役
2/22~24 沖縄本土復帰40周年記念事業(沖縄タイムス社・沖縄芝居実験劇場主催、タイムスホール) 「世替わりや 世替わりや」樽金役
3/8~10 国立劇場(東京)第16回琉球芸能公演 新作組踊「聞得大君誕生」伊敷里之子役 〈四つ竹〉
3/15~17 国立劇場おきなわ特別企画公演 新作組踊「聞得大君誕生」伊敷里之子役 〈四つ竹〉
6/8,9 国立劇場おきなわ 舞踊公演 男性舞踊家の会〈トーガニーあやぐ・あら穂花〉
6/16 国立劇場おきなわ普及公演 組踊「万歳敵討」謝名の子役
7/9~17 アヴィニョン国際演劇祭に参加 歌舞劇「沖縄燦燦」三良役
11/9 横浜能楽堂・沖縄県立芸術大学提携公演『琉球舞踊 受け継がれる伝統―古典・雑踊・創作―』 「若衆揚口説」「松竹梅鶴亀」「蜻蛉」
2014年 1/25,26 国立劇場おきなわ 十周年記念特別公演 「今日ぬ誇らしゃや」読谷山樽金
2/8 国立劇場おきなわ 開場十周年記念特別公演「大川敵討」原国松千代役
3/16 伝統組踊保存会定期公演並びに社団法人移行一周年記念公演 「饒辺眞山戸」饒辺眞山戸役
6/15 『琉球舞踊と組踊 春秋座公演』 「加那よー天川」「執心鐘入」宿の女役
8/17~9/1 国際交流基金「琉球芸能」南米巡回公演(ブラジル、ボリビア) 「かぎやで風」「棒しばり」「日傘踊り」「加那よー天川」「鳩間節」
2015年 1/31 国立劇場おきなわ 若手伝承者第4回発表会 組踊「孝行の巻」母親役
3/21 国立劇場おきなわ 組踊公演 「忠臣身替の巻」亀千代役

 

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日本伝統文化振興財団賞
受賞者

第25回

池間 北斗

《琉球箏曲》

第24回

花柳 大日翠

《日本舞踊》

第23回

萩岡 松柯

《山田流箏曲》

第22回

新内 多賀太夫

《新内節》

第21回

菊央 雄司

《地歌箏曲・平家》

第20回

川瀬 露秋

《地歌箏曲・胡弓》

第19回

佐辺 良和

《琉球舞踊家、組踊立方》

第18回

山村 若

《上方舞》

第17回

豊竹 呂勢大夫

《人形浄瑠璃文楽 太夫》

第16回

清元 栄吉

《清元節 三味線方》

第15回

山本 泰太郎

《能楽師 狂言方 大蔵流》

第14回

大和 櫻笙

《大和楽 三味線方》

第13回

遠藤 千晶

《生田流箏曲》

第12回

松永 忠次郎

《長唄唄方》

第11回

十世 片山 九郎右衛門

《能楽シテ方観世流》

第10回

藤舎 呂英

《藤舎流囃子方》

第9回

今藤 長龍郎

《長唄三味線方》

第8回

亀井 広忠

《能楽師葛野流大鼓方》

第7回

藤井 昭子

《地歌》

第6回

善養寺 惠介

《古典尺八》

第5回

山登 松和

《山田流箏曲》

第4回

鶴澤 津賀寿

《女流義太夫三味線方》

第3回

清元 美治郎

《清元三味線方》

第2回

二代 米川 敏子

《生田流箏曲》

第1回

杵屋 直吉

《長唄唄方》

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